ここ福岡陸軍墓地において平成二十五年度戦没者慰霊祭を執り行うにあたり謹んで祭文を捧げます。本日の慰霊祭は、福岡県郷友連盟主催で、福岡県英霊にこたえる会、日本会議福岡、福岡県偕行会、福岡県海友会、福岡県神社庁並びに陸軍墓地石碑修復委員会の協賛のもとに執り行っているものでございます。
ご遺族、戦友会をはじめ国会議員、県・市の議員の皆様、現職自衛官及び諸団体の代表そして多くの会員、一般の方々等、近年において最大の多数の方々のご参加を頂いております。ご出席の皆様に対しまして改めて感謝申し上げます。
ここ福岡陸軍墓地は、明治、大正、昭和の各時代において我が国の独立と繁栄のため、又日本民族の安泰を念じつつ国のため、郷土のため、そして愛する家族のため尊い命をささげられた方々の墓地です。各時代に思いを馳せます時新たな感謝と痛恨の情が胸に迫って参ります。
この陸軍墓地には十一基の墓碑があり、総勢一万六千余柱の英霊が祭られておられます。先の大戦から既に六十八年が経過しました。この間日本は同盟国とは云え他国に国の防衛を託して、ひたすら経済的繁栄を追求して地球上で最も安全な国、国民全体が豊かな生活を送れる国と云われるまでに発展致しました。この繁栄は、英霊の皆様の尊い犠牲の上に成り立っていることを忘れてはなりません。
現在の世界に眼を向けますと、シリア内戦を始めとする中東地域の不安定やテロとの戦争が続いています。一方国内に眼を移しますと、衆参の安定多数を確保した安倍政権の獅子奮迅の働きにより、国内経済は好転の兆しが見え始めましたが、東日本大震災からの復興はまだまだ遅れております。また教育の荒廃により国民が日本人としての誇りや自信を喪失してしまっている現状が見られます。又外交安全保障面では、我が国固有の領土である尖閣諸島に対し、中共の海監等公船が領海侵犯を繰り返し、竹島は韓国に、北方四島はロシアに不法占拠されて、解決のメドも付かない状況が続いております。
このような時に当たり、私ども郷友連盟は、誇りある日本の再生を目指し、英霊の顕彰、国防思想の普及、日本の文化や伝統の継承を中心とした活動を更に活発化し、日本再生の精神的支柱となれるよう努力してまいる覚悟でございます。
在天の英霊におかれましては、祖国の姿や世界情勢をご照覧のうえ、我が国の進路やあり方に対してご加護を賜らんことをそしてご遺族の皆様のご多幸を祈念しまして追悼の言葉といたします。
平成二十五年十月六日
祭典委員長 吉田邦雄
8月20日、暑い天気でしたが、予定通り飯塚駐屯地における部隊研修バスツアーを実施しました。参加者は福岡県郷友連盟の会員と賛同者合わせて48名の3歳の子どもさんから78歳の老若男女の自衛隊大好きな方々です。9時過ぎに予定通り博多駅前を大型バスで出発、10時半には飯塚駐屯地に到着、部隊概況説明、東日本大震災活動状況紹介(動画)後、大きな国旗掲揚台の前で全員写真を広報担当の婦人自衛官に撮っていただきました。特に東日本大震災活動状況紹介ビデオでは福島第一原発地域の自衛官の献身的な不明者の捜索活動には参加者一同、目頭が熱くなりました。
体験喫食後、2組に分かれて資料館と基地内の装備品、訓練場を見学しました。
ツアー参加の井上政典さんが駐屯地研修状況を下記にアップされていますので併せてご覧下さい。
【福岡県郷友連盟の自衛隊研修会に参加してきました。】
午後1時過ぎには飯塚駐屯地を出発し、飯塚市内にある「旧伊藤伝右衛門邸」と田川市内にある「石炭歴史博物館」見学し、博多駅に向けて帰路に着きました。
道中も楽しい話題で盛り上がり、あっと言う間の博多駅18時の到着でした。
今回の陸上自衛隊部隊研修はお盆明けの残暑厳しい天気でしたが、親子連れの夏休みらしい楽しいバスツアーでした。
毎年5月27日、日本海海戦記念日として、そのゆかりの地、福岡では顕彰と慰霊の行事が行われています。今年も去る5月27日、日本海海戦108周年記念大会が福岡の筥崎宮で記念式典と日露の両艦隊が戦った海域(博多湾沖)での洋上追悼式が行われました。当時、未だ無名の小国に過ぎなかった日本が、超大国のロシアのバルチック艦隊に対し、東郷平八郎司令長官率いる連合艦隊が「Z旗」のもと、死力を尽くして戦いぬき今日の日本の繁栄の礎を築いた戦いでもありました。
今年の記念大会(兼ねて護衛艦乗艦研修)は、福岡県郷友連盟としても希望者を募り、希望会員、同伴者を含め30名以上が参加しました。
祭典は十時から筥崎宮御本殿で約300名が参列し、筥崎宮の宮司の主宰により進められ、式典では巫女による神楽の舞、詩吟の吟詠、献歌等もあり、自衛隊代表としては佐世保総監の吉田海将が「先人の偉業を受け継いで、しっかりと日本の安全と国益を守る」との決意を述べ、最後に末吉会長の「この海戦での勝利を転機に、日本は目覚ましい発展を遂げたが、その陰には多くの戦没者がいることを忘れてはならない」との請願文が読み上げられ参列者一同この日本に対する思いを新たにしました。
記念の直会の後、シャトルバスで博多湾中央埠頭に移動し、護衛艦「あきづき」に乗り、博多湾を出て海戦のあった海域近くまで行きましたが、乗艦者全員がびっくりすることがありました。沖合いからヘリ空母ともいえるヘリ11機搭載可能な「いせ」が近づいてきました。唐津港から母港呉に帰還途中で我々の洋上追悼式に参加するためでした。
我々の「あきづき」艦上では粛々と追悼式が行われ、花束を捧げその功に感謝するとともに黙とうにより、戦没者のご冥福を祈りました。海域への往復の時間は真っ白な制服の海上自衛官に艦内の見学をさせてもらうとともに、装備品の説明もしていただき、とても意義ある一日となりました。