毎年5月27日、日本海海戦記念日として、そのゆかりの地、福岡では顕彰と慰霊の行事が行われています。今年も去る5月27日、日本海海戦108周年記念大会が福岡の筥崎宮で記念式典と日露の両艦隊が戦った海域(博多湾沖)での洋上追悼式が行われました。当時、未だ無名の小国に過ぎなかった日本が、超大国のロシアのバルチック艦隊に対し、東郷平八郎司令長官率いる連合艦隊が「Z旗」のもと、死力を尽くして戦いぬき今日の日本の繁栄の礎を築いた戦いでもありました。
今年の記念大会(兼ねて護衛艦乗艦研修)は、福岡県郷友連盟としても希望者を募り、希望会員、同伴者を含め30名以上が参加しました。
祭典は十時から筥崎宮御本殿で約300名が参列し、筥崎宮の宮司の主宰により進められ、式典では巫女による神楽の舞、詩吟の吟詠、献歌等もあり、自衛隊代表としては佐世保総監の吉田海将が「先人の偉業を受け継いで、しっかりと日本の安全と国益を守る」との決意を述べ、最後に末吉会長の「この海戦での勝利を転機に、日本は目覚ましい発展を遂げたが、その陰には多くの戦没者がいることを忘れてはならない」との請願文が読み上げられ参列者一同この日本に対する思いを新たにしました。
記念の直会の後、シャトルバスで博多湾中央埠頭に移動し、護衛艦「あきづき」に乗り、博多湾を出て海戦のあった海域近くまで行きましたが、乗艦者全員がびっくりすることがありました。沖合いからヘリ空母ともいえるヘリ11機搭載可能な「いせ」が近づいてきました。唐津港から母港呉に帰還途中で我々の洋上追悼式に参加するためでした。
我々の「あきづき」艦上では粛々と追悼式が行われ、花束を捧げその功に感謝するとともに黙とうにより、戦没者のご冥福を祈りました。海域への往復の時間は真っ白な制服の海上自衛官に艦内の見学をさせてもらうとともに、装備品の説明もしていただき、とても意義ある一日となりました。