一昨年の政権交代から一年半を経過し、我が国の国内政治及び外交面における混迷状態が続くなか、恒例の福岡県郷友連盟の新春祝賀会が、1月15日博多パークホテル(博多駅前)において開催された。
今年は、地方統一選挙も予定されており、国会議員、県及び市議会議員、その他友好諸団体、郷友連盟会員、一般参加者など約百名が参加した。
祝賀会においては、先ず福岡県郷友連盟中野純人会長が主催者として挨拶。郷友連盟祝賀会会場の社会運動団体としての使命を再確認した上で、普天間・尖閣諸島などの問題等現在の情勢を国難として捉え、政府与党の対応が国家体制のあり方について国民の意識を覚醒させたことを社会・国家を立て直す好機として社会運動を展開して行く決意を表明した。
来賓からは、山崎拓前衆議院議員はじめ参加各団体等から四氏に挨拶を戴いた。各氏とも共通の情勢認識のもと国家体制の立て直しの必要性が強調された。護国神社 田村宮司からは、『歴史的にみて、第一回目の国難が元寇、第二回目が日露戦争、第三回目が先の大東亜戦争、今回は将に第四回目の国難であり、この国難は海外から攻められている状況ではなく、日本人自らの手で日本人を貶めている状況ではないか。ここで、元寇730年の新たな年を迎え、もう一度国民が心に防塁を作る年ではないか。
ますらをの悲しき命ち
積み重ね積み重ねまもる
大和島根を
皆さん心を一つにして日本のため、努力しましょう。』と挨拶された。
このあと今年は講演に替えて、20分間の講話を、産經新聞 野口裕之九州総局長にお願いした。
【野口裕之九州総局長講話】
続く懇親会では、福岡県郷友連盟鳥井幸子副会長による「祝吟」、懇談会食が行われ、余興として時局風刺の効いた「博多にわか」で沸き、日本人の心の故郷ともいうべき唱歌を参加者全員で合唱し、心を合わせて「誇りある日本の再生」に取り組むスタートが切られた。【文責間】
平成二十二年度の福岡県陸軍墓地慰霊祭は、十月二十四日(日)午前十一時から福岡県郷友連盟主催のもと、しめやかに、且つ厳粛に執り行われました。
慰霊祭には、生憎の雨にも拘わらず、ご遺族、協賛団体代表者、陸海空自衛隊指揮官、 国会議員・前国会議員、県会議員・市会議員、友好団体代表者、陸自福岡駐屯地幹部会、空自春日基地幹部会、福岡県郷友連盟本部・支部会員、その他一般市民など約百名の方々が参列されました。
式典は、福岡県護国神社田村宮司による神事にはじまり、中野祭典委員長の祭文奏上、宮原福岡県海友会会長、山本日本会議福岡理事長の祭詞奏上ののち、参列者全員が玉ぐしを奉奠して明治維新から先の大東亜戦争に至るまでの国難にあたって我が国の独立を守るために尊い命を捧げられた御霊に感謝と今後もご加護賜らんことをお祈りしました。
菊花薫るここ陸軍墓地において、戦没者慰霊祭を執り行うに当たり、謹んで祭文を捧げます。
本日の慰霊祭は、福岡県郷友連盟主催、福岡県英霊にこたえる会、日本会議福岡、福岡県海友会、福岡偕行会、福岡県神社庁、及び陸軍墓地石碑修復委員会の協賛の下に執り行われており、ご遺族、戦友会を始め、国会議員、県、市の議員の皆様、現職自衛官、及び諸団体の代表、そして多くの会員及び一般のの方々等多数のご参加を得ており、ご出席の皆様に対し改めて感謝申し上げます。
ここ陸軍墓地は明治、大正、昭和の各時代において、我が国の独立と繁栄のため、そして日本民族の安泰を念じつつ、国のため郷土のため、 そして愛する家族のために尊い命を捧げられた方々の墓地であり、各時代に思いを馳せます時、新たな感謝と痛恨の情が胸に迫って参ります。
この陸軍墓地には十一基の墓碑があり、明治維新志士の碑、日清戦役戦病没者の墓、日露戦役戦病没者の墓、青島シベリア戦役戦病没者の墓、満州、上海事変戦病没者の墓、支那事変戦病没者の墓、大東亜戦争戦没者の碑、ビルマ、タイ拉猛雲南地区戦没者の碑、ガダルカナル島地区戦没者の碑等があり、総勢一三、六二九柱の英霊が祭られております。
本日は遺族会及び戦友会の方々のご出席を得ておりますが、最愛の肉親を失われた悲しみに耐え、幾多の困難を乗り越えて来られたご遺族の皆様に深甚の敬意を表すものであります。
先の大戦からすでに六十五年、この間日本は外国の侵略もなく、経済的繁栄を追求謳歌してきました。冷戦は終わりましたが、今は民族、宗教間の対立の時代をむかえています。また近年においては、中国の軍事力特に海軍力の増大膨張が顕著であり、また北朝鮮の動向も目をはなせない状況であります。日本国内に目を移せば、民主党政権になり一年を経過しましたが、経済、教育等の国内問題での不安定化はもちろん、普天間問題処理に伴う国内混乱と対米関係の悪化、尖閣諸島での対中国外交の弱体化等、外交安全保障面での国家としての自覚と責任のありようについて、まことに憂慮に耐えないところであります。
このような時にあたり私共郷友連盟は会の信条である国防思想の普及、英霊の顕彰、日本文化伝統の継承を中心とした活動をさらに活発化し、日本再生の社会運動の精神的支柱となれるよう最大の努力をして参る覚悟で御座います。
在天の英霊におかれましては祖国の姿、世界の情勢をご照覧のうえ、我が国の進路、あり方について、ご指導ご加護を賜らんことを願い、また、御霊の安らかならんこと、そしてまたご遺族の皆様のご多幸を祈念しまして 追悼の言葉といたします。
平成二十二年十月二十四日
祭典委員長 中野純人