ここ福岡陸軍墓地において戦没者慰霊祭を執り行うにあたり謹んで祭文を捧げます。本日の慰霊祭は、福岡県郷友連盟主催で、福岡県英霊にこたえる会、日本会議福岡、福岡県偕行会、福岡県海友会、福岡県神社庁並びに陸軍墓地石碑修復委員会の協賛のもとに執り行っているものでございます。
ご遺族、戦友会をはじめ国会議員、県・市の議員の皆様、現職自衛官及び諸団体の代表そして多くの会員、一般の方々等、過去最大となる多数の方々のご参加を頂いております。ご出席の皆様に対しまして改めて感謝申し上げます。
ここ福岡陸軍墓地は、明治、大正、昭和の各時代において我が国の独立と繁栄のため、又日本民族の安泰を念じつつ国のため、郷土のため、尊い命を捧げられた方々の墓地です。各時代に思いを馳せます時新たな感謝と痛恨の情が胸に迫って参ります。
この陸軍墓地には十一基の墓碑があり、総勢一万六千余柱の英霊が祭られておられます。先の大戦から六十九年が経過しました。この間日本は同盟国とは云え他国に国の防衛を託して、ひたすら経済的繁栄を追求して地球上で最も安全な国、国民全体が豊かな生活を送れる国と云われるまでに発展致しました。この繁栄は、英霊の皆様の尊い犠牲の上に成り立っていることを忘れてはなりません。
現在の世界に眼を向けますと、シリア内戦やイスラム国の氾濫を始めとする中東地域の不安定やテロとの戦いが続いています。一方国内に眼を移しますと、衆参の安定多数を確保した安倍政権の獅子奮迅の働きにより、国内経済は好転しはじめ、安倍総理の世界外交の成果も現れております。
しかしながら、教育の荒廃により国民が日本人としての誇りや自信を喪失してしまっている現状が見られます。又外交安全保障面では、我が国固有の領土である尖閣諸島に対し、中共の公船が領海侵犯を繰り返し、竹島は韓国に、北方四島はロシアに不法占拠されて、解決のメドも付かない状況が続いております。
このような時に当たり、私ども郷友連盟は、誇りある日本の再生を目指し、英霊の顕彰、国防思想の普及、日本の文化や伝統の継承を中心とした活動を更に活発化し、日本再生の精神的支柱となれるよう努力してまいる覚悟でございます。
在天の英霊におかれましては、祖国の姿や世界情勢をご照覧のうえ、我が国の進路やあり方に対してご加護を賜らんことをそしてご遺族の皆様のご多幸を祈念しまして追悼の言葉といたします。
平成二十六年十月十九日
祭典委員長 福岡県郷友連盟会長 吉田邦雄
福岡市谷公園にある福岡陸軍墓地の平成26年度の慰霊祭は、10月19日(日)午前11時から福岡県郷友連盟主催で、しめやかに、且つ厳粛に執り行われました。
慰霊祭は、昨年と同様青空の天気の下、ご遺族、国会議員、県会議員、市会議員、陸上・航空自衛隊指揮官、友好団体代表者、自衛隊員、協賛団体代表者、福岡県郷友連盟会員、他一般市民の老若男女の皆様、今までの慰霊祭の最高人数(約200名)の方々が参列されました。
参列者また、今年も福岡陸軍墓地保存会会長の菅原氏のご決断で整然と並んでいる11個の御慰霊碑の骨壷安置室(慰霊碑の裏側)を開錠していただきました。
お蔭で式典前後に参加者の皆様は1万6千余の御遺骨に拝礼することが出来ました。
整然と並ぶお遺骨壷慰霊祭の詩吟奏上「ペリリュー島のサクラサクラ」も感動しました。参加者の皆さんの嗚咽の声があちこちで聞こえておりました。脚本編集された井上政典さんと語り、岩城朋子さん、琵琶、寺田蝶美さん、吟詠の吉田城世さん、山村関世さんに感謝いたします。何よりもペリリュー島で玉砕された御慰霊はじめ陸軍墓地にお眠り頂いている1万6千余の御慰霊は喜んでおられること間違いないと思います。
詩吟奏上の皆さん式典は、福岡県護国神社田村宮司による神事にはじまり、吉田祭典委員長の祭文奏上、菅原偕行会会長の祭詞奏上、詩吟奏上「ペリリュー島のサクラサクラ」の後、参列者全員が玉串を奉奠して明治維新から先の大東亜戦争に至るまでの国難にあたって我が国の独立を守るために尊い命を捧げられた御霊に感謝と今後もご加護賜らんことをお祈りしました。
年々参列者が増え、ご遺族の一部の方も横浜から参加され、また前日、夢大アジア企画の講演会にアジアの代表講師はじめ沖縄の恵氏も参列され、慰霊祭は国際的な輪が広がりつつあります。
【 祭典委員長の祭文】
【福岡県偕行会会長の祭詞】
【 福岡陸軍墓地の由来】
式典終了後撤収は航空自衛隊隊員の皆さまに支援頂きました。
最後に陸上自衛隊員、航空自衛隊員の皆様の慰霊祭に係る設営、撤収のご支援を頂きましてありがとうございました。主催者として御礼申し上げます。
今回のイスラエル国防視察団旅行に参加して、私なりに総括してみたいと思います。
旅行前は、「イスラエルは中東で苦労している小さい国」としか感じていませんでしたが、実際現地に出向いて研修を重ねる内に、今の日本に欠けている日本の誇りと国防意識について小さい中東の国、イスラエルに学ぶべきところが沢山あることに気付かされました。
以下、思いつくまま、項目別に列挙したいと思います。
1.国防意識が非常に強いこと。
・国民皆兵(男子3年、女子2年の兵役の義務がある。)
・防衛兵器の自国開発、その輸出により防衛産業の発展に努力している。
(装備性能は敵国よりも上でなければならないという信念で研究開発に力を入れている。)
・回りが敵国に陸続きで囲まれており、しかも地理的に縦深性が浅く戦略的不利な立場を補うためには、先制攻撃も有り得るとしている。
2.民族の誇りが強い。
建国僅か66年ですがユダヤ人としての3千年以上の歴史(紀元前11世紀に繁栄していたイスラエル王国)に誇りを持っている。また2千年前のローマ軍と戦って玉砕したマッサダの砦を発掘以来、その広場をイスラエル軍兵士の宣誓の場所として、建国誓いの場としている。
国立の軍人墓地、ヘルツェルの丘を整備し、建国以来の2万人の英霊の軍人墓地として国を挙げて維持管理をしている。草花を絶やさないよう、常に注水管理された墓地としている。日本では天皇陛下が未だ靖国神社参拝できない現状にイスラエル国民を見習うべきと思う。
3.開拓精神旺盛
・ガリラヤ湖から淡水を荒地に引き、農地を増やす努力をしている。
・農場(ヘブライ語では”キブツ”と言う。)を基本に労働と教育を共有している。
日本ではイスラエル人が住んでいたパレスチナ人(アラブ人)を追出して建国したと思われていますが、実際は砂漠等の荒地を当時支配していたオスマントルコの地主から購入し、農場(キブツ)を基本として開拓してきたもので、その農場にアラブ人が集まって生活を共有してきたものです。イスラエルは今でもアラブ人とは共存を希望しています。(反面、ハマスはイスラエルを殲滅するまで戦うと宣言しています。)
4.民主主義の国として維持
「アラブの春」でアラブ諸国も民主主義国家になるかと思いきや、まだまだ専制国家が継続されています。その中の中東においてイスラエルは民主主義国家として建国しております。ホロコーストの再来がないよう、アラブ人との共存にも努力している。
ガザ地区にはインフラ整備等、イスラエル国家予算を投入しているが、ハマスは一文も税金をイスラエルに納めていない。
5.教育の充実
3日目に外務次官が強調した言葉を引用したいと思います。(以下外務次官引用文)
その中で教育が一番重要と思っております。教育こそ国家を守る安全保障だと思っております。イスラエルの教育は学校だけではなく軍隊の経験も含まれます。
世界の考え方は国家から個人主義になりつつあります。若者は国家というよりは個人の平和を求める傾向にあります。従って私達の国民皆兵制は軍隊で単に強くするだけではなく教育機関を通じて人間として成長させる、成熟させていく、責任を持つ、技術を見に付けさせて社会に役立つ人間になるよう教育を実施しています。
軍隊では全て平等です。彼らは人間として成長して責任ある大人になって社会に出て行きます。そして最も重要なのは同じ目的のために自分を奉仕に捧げていくことを学びます。
従ってイスラエルでは経験しておりますが田母神閣下の新党におかれましてもこのような教育を考えられたら如何でしょうか。素晴らしい若者が成長していくと思います。日本において若者が3年間軍隊経験をすると全く変わった日本になると思います。
これは個人的な見解ですが私も妻も子どもも皆軍隊の経験があり、国家に奉仕したお蔭でよきイスラエル市民になることが出来たと思っております。
6.イスラエルと日本の繋がり
古代のイスラエル王国時代から12支族の1支族が日本列島にも渡ってきて神道に繋がっているという説もありますが、近代のイスラエル建国にも日本は深く関っております。それは日露戦争まで遡ります。
イスラエル開拓の父と呼ばれるトルンペルドールは日露戦争で旅順でロシア兵として日本軍と戦い、日本軍の捕虜となり、大阪の収容所に入所し、そこで日本の武士道の素晴らしさを学び、この精神でイスラエルを建国しようと思い立ったのです。
彼は建国途上で倒れますが最後の言葉「国のために死ぬことはよいことだ。」は武士道の精神が表れています。彼の精神が今のイスラエル建国の精神に繋がっていることを感じながら帰国しました。
最後に旅行間、一番感激した写真と動画を添付いたします。
両国国歌斉唱動画
イスラエル国家に命を捧げた2万名の英霊に誠を捧げます!
「イスラエルの翼」合唱動画
最後にマクヤセンターの日本人留学生たちにエールを贈りたいと思います。