西日本新聞社への抗議文提出


西日本新聞社編集長 殿

平成23年7月16日
福岡県郷友連盟事務局長
7月15日25面記事について(お伺い)

 7月15日付の貴社の朝刊25面に「『つくる会』歴史教科書弁護士ら不採択要請福岡市教委に」と題する記事が掲載されました。
 西日本新聞社の今回の当該記事掲載の姿勢は、公共性、公平性の立場を貫かねばならないマスメディアの立場からすると思慮不足、情報収集能力不足の勇み足と批判されても仕方がないものだと思います。
 福岡県郷友連盟では7月7日付で「平成24年度から使用する中学校教科書の採択について(要望)」(最後に提示)を福岡県内の教育長に提出しております。
 残念ながら自由法曹団福岡支部さんの考えは福岡県郷友連盟とは正反対のご意見だと認識いたしました。
 貴社は福岡県の代表たる地方新聞社であることは誰しも認めるところであり、公共性、公平性の立場での報道を使命とされていると信じております。その使命を期されるためにも貴社の善処を期待いたします。
 以下福岡県郷友連盟が県内の教委に要望した要望書を掲載いたします。
平成24年度から使用する中学校教科書の採択について(要望)
(関連記事抜粋)
7.15西日本朝刊記事2.jpg

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糸島地方の史跡研修会報告


 7月2日(土)梅雨の真只中でしたが幸い天気に恵まれ、総勢38名の皆さんが参加して予定どおり9時30分に福岡市天神日本銀行前を貸切バスで出発しました。
 最初の訪問先『伊都国歴史博物館』までの道中、特別参加いただきました九州歴史観光戦略研究所の井上政典代表(歴史ナビゲーター)から九州が天孫降臨 日本国誕生の地であることを数々の神社、地名の由来などを紹介して講話され、参加者一同身近に存在する史実を初めて聞く思いでした。
 『伊都国歴史博物館』では、約1時間にわたって係の庄野さんの説明がありました。周辺に存在する約60箇所の古墳の中で日本最大と云われる銅鏡、装身具などが出土した平原古墳は女王の墓であると推定される説明があり、その古墳内のレプリカの前で紹介されました。その展示されている出土の鏡始めその展示室の全てが国宝になっていることには驚きました。その他の出土展示品(鋤や鍬)から弥生時代に農業が行われていたことを確認できました。
伊都国歴史博物館研修.jpg 昼食は、博物館に隣接する「伊都ファームパーク」で地元の食材を使った郷土料理を体験しました。
平原古墳公園では、古代史研究会副代表でもある稲葉事務局長の案内で『王の墓』を見学し墓前で記念撮影。
平原遺跡現地説明.jpg
平原遺跡前で記念写真(参加の皆さま).jpg

平原遺跡前で記念写真(参加の皆さま)


 平原古墳公園からは、志摩町小富士~船越地区までの旧海軍航空隊遺跡の案内を、船越行政区の中田健吉区長にお願いしました。
 JR前原駅北方「加布羅」交差点先、小富士海軍航空隊東門があった地点を確認して、航空隊本部付近に建てられた「記念碑」と唯一残っている木造の「兵舎」を下車確認しました。
 「記念碑」前では、当時この地で訓練を受けられた予科練習生甲飛第14期6名の方々が、海軍旗を掲げて記念撮影をされました。
予科練習生甲飛第14期の皆さま.jpg

予科練習生甲飛第14期の皆さま


寺山地区では、戦車用樽モービルとガソリンの貯蔵と戦線への補給基地としての重要拠点となった小倉陸軍兵器補給廠小富士集積所門柱と防火用水槽など、久家・船越地区では、大東亜戦争終期に、水上飛行機「瑞雲」と零式水上偵察機改修機で編成された最大の水上機攻撃部隊第634海軍航空隊玄界基地本部跡(記念碑など展示品)、烹炊所竃跡などを見学し、殆ど知られていない史実に基づく当時の状況を聞いて感銘を新たにしました。
 玄界基地は秘匿基地と云われていますが、本土決戦に備えて米軍機からの爆撃を交わすため滑走路や軍施設を使用しないで水上機は森や林の中に隠廠し、兵員は民家に分宿し、出撃時には本部前に指揮官以下の兵員と民間人が集まって見送ったということです。
玄界基地跡記念碑他.jpg
小富士集積所門柱.jpg 帰路の車中では、長年安全保障問題に取り組んでこられた産經新聞九州総局の野口裕之総局長に、我が国の安全保障体制について現在東日本大震災で災害派遣に従事している自衛隊・自衛官の置かれている立場や処遇について豊富な例話を上げて講話していただき、参加者全員が熱心に聴講し、質問も沢山出ました。

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平成24年度から使用する中学校教科書の採択について(要望)


平成23年7月7日

福岡県県・市・町・村教育委員会
  教育長 殿

福岡県郷友連盟
会長 吉田邦雄
福岡市中央区六本松1-2-22
(電話・FAX)092-761-7032
(E-Mail) info@fukuoka.goyu.jp

 福岡県郷友連盟は、「誇りある日本の再生」を目指すため、次のような事項に関する活動を行っています。
・故郷のため、国のために散華された先人の遺志を大切にする。
・日本の誇るべき歴史・文化・伝統を後世に伝える。
・我が国の守りについて考える。
 平成18年に教育基本法が改正され、初の検定結果が発表されて平成24年度から使用される中学校教科書選定の最終段階として、各地の教育委員会による「採択」作業が行われています。そのため、各地に検定を通過した新教科書展示会が行われ、一般市民にも公開されて意見が聴取されています。
 当連盟でも会員が一般市民の立場で展示会に参加しての所見を持ち寄りました。戦後は日本の歴史観・国家観が軽視され、希薄化する傾向が危惧されるところから、この問題に直接関係する「歴史」及び「公民」の教科書を重点に文科省検定を通過した7社(自由社、育鵬社、教育出版、清水書院、帝国書院、東京書籍、日本文教出版)について閲覧吟味させていただきました。
 新教育基本法では、「伝統を継承し、新しい文化の創造をめざす教育」の推進がうたわれ、教育の目的として「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度をやしなうこと。」が明記されています。
 中学校の学習指導要領(歴史的分野)では、冒頭で「目標」について「歴史的事象に対する関心を高め、我が国の歴史の大きな流れを、世界の歴史を背景に、各時代の特色を踏まえて理解させ、それを通して我が国の伝統と文化の特色を広い視野に立って考えさせるとともに、我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てる。」と明記されています。
 また、中学校学習指導要領解説(社会編)を見ますと、歴史古代までの日本では「考古学などの成果を活用するとともに、神話・伝承などの学習を通して、当時の人々の信仰やものの見方などに気付かせるよう留意すること。」と解説され、古事記・日本書紀などの神話・伝承を勧めています。
 7社の歴史教科書について、古事記・日本書紀などの神話・伝承ならびに天皇、日清・日露戦争・大東亜戦争に至った背景等の記述の有無を確認しましたところ、十分な記述があるのは自由社と育鵬社のみでした。
 また、公民教科書について、学習指導要領解説では「自衛隊が我が国の防衛や国際社会の平和と安全の維持のために果たしている役割」について示すようになっていますが、先の7社の中では自由社と育鵬社を除いて十分に説明されていません。今回の未曾有の東日本大震災の災害派遣の任務に従事している自衛官は国民の生命を守るため、被災者の救援に大活躍していますが、他の5社の記述内容では、自衛隊の本来の任務が国防であることを認識し難いものとなっています。その他、国旗国歌等「愛国心・愛郷心」「伝統と文化の尊重」「公共の精神」などの取り上げ方、記述には批判的とも採れるものが散見されます。批判的な歴史・史実を教えられて、歴史を愛する心も、国に対して誇りを感じて国民としての自覚も育まれることは望めません。
 新教育基本法と学習指導要領に準拠した内容となっている教科書は、自由社と育鵬社の2社のみです。
 他の5社の教科書はいずれも、新教育基本法及び学習指導要領に準拠してないところが散見され、採択されるべきではないと判断します。
 従いまして、中学校教科書(歴史・公民)は、自由社、もしくは育鵬社を採択していただきたく、お願い申し上げます。
 私どもは教科書の専門的知識もありませんが、一市民として、将来の日本の宝である子供たちに正しい歴史観、国家観が持てるような教科書を採択してもらいたいと懇願いたします。
 最後に今後の教科書展示会について要望いたします。
 県の案内では「教科書展示会は、学校関係者だけでなく一般の方々の入場もできますので、教科書制度に関心のある方々の御参加をお待ちしています。」とありますが、保護者、一般市民に対する告知がほとんどなされていません。
 また教科書展示会の会場によってはアンケート用紙のないところや所見をかく用紙は置いてあっても市民の意見を書く欄が狭かったりします。
 児童生徒の親、家族は勿論、一般市民からも意見聴取が出来るよう広く呼び掛ける配慮にかけているように思います。出来得れば教育委員会に対し今後は少なくとも市の広報その他校区との連絡協議の場を通じて積極的に広報をお願いするよう要望いたします。
 以上

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