☆TELAVIV
●イタマル・グラフ氏(Acting Director of SIBAT)訪問
☆ASHDOD
●グループ1:ハッツオール空軍基地TBC訪問+ IMI
☆TELAVIV
グループ2:IMI内Counter Terror Academy+レビディーム(イスラエル警察爆弾処理班) ※昼食はそれぞれ分かれてとります。
●独立記念ホール見学(1500~)
●国家安全保障研究所(INSS)スタッフ、アヴィ・ヤリブ氏(アイアンドーム開発者)訪問。
エルアル航空075便(テルアビブ21:45発)にて香港へ。(機中泊)
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7日目も重要なイスラエル陸・空軍部隊研修で、全面的に撮影禁止であったため、十分な写真をアップすることが出来ません。(以下、田母神団長のブログを引用します。)
朝0730にホテルを出発して国防省に向かった。国防省に防衛装備品の輸出と外国との防衛協力を担当するSIBATという部署がある。そこの副部長であるイタマル・グラフ氏と面談した。日本との防衛協力を進めたいといっていた。イスラエルは軍の組織も装備品もドクトリンも極めて実戦的に出来ているので、自衛隊がより戦える軍に脱皮していくためには、イスラエルとの交流を深めることがいいのではないかと思う。それが日本の抑止力を高め戦争防止に役立つことになる。
国防省から研修団は2個班に別れ、1つはガザ地区北方40キロメートルにあるハッツオール空軍基地、もう1つのグループは、IMI(Israel Military Industries)内のテロ対処アカデミーの研修ということになった。私は空軍基地を訪問したが、ハッツオール基地の訪問は戦争地のガザに近いということで14日になってようやく研修が決定した。ここは戦闘機基地であるが、戦闘機が編隊で訓練できるシミュレーターがおいてあり、全土から交代で飛行隊がやって来て訓練をしている。1回の訓練は4週間単位である。航空自衛隊にも戦闘機のシミュレータはあり、一人のパイロットは訓練できるが、イスラエルは8つのコックピットが地上の要撃管制官と繋がった形で、しかも敵機パイロット用コックピットが他に2つあり、総合的な訓練が出来るようになっている。これによって実際に空を飛ぶ年間飛行訓練時間が相当節減できると言っていた。一人当たりのパイロットの年間飛行訓練時間は80時間だそうだから航空自衛隊に比べるとかなり少ない時間になっている。航空自衛隊にもこのような大規模シミュレータが入れば、経費節減には役立つかもしれない。
基地を後にしてテルアビブに向かい市内の独立記念館に行った。ここは1948年5月13日ベングリオン初代首相がイスラエルの独立宣言をした場所である。ユダヤ民族にとっては2千年間国を持たずに世界各地で苦難の暮らしをしていたが、この時ユダヤ人国家イスラエルが誕生したのである。
その後テルアビブのホテルで、国家安全保障研究所(INSS)関係者二人のイスラム過激派の話と情報処理のためのイスラエルのシステムの売り込みの話を聞いた。イスラエルは国を挙げて、国家防衛のために、国家隆盛のために努力していることが強く感じられた。
今回のイスラエル訪問は大変勉強になった。日本も国を守ることを本当に真剣に考える時期であり、中国などに万が一にでも侵略されない態勢を作っていくことが必要であることを痛感した旅であった。また日本ではユダヤ人は悪いことをしているというような情報が溢れているが、今回のイスラエル訪問によってそれは一面的な見方ではないかと思うようになった。2千年間国を持たずに生活してきたユダヤ人がようやく父祖の地パレスチナでユダヤ人国家イスラエルを建設することになった。2千年間国を持たない悲哀を味わい、ヒトラーによる民族大虐殺を受けたユダヤ人がようやく造り上げた国がイスラエルなのである。これを守るためにイスラエルは国を挙げて国を守るために努力している。その強固な国家防衛意思こそ今の日本に必要ではないのか。今回の国防視察ツアーを計画してくれた皆さん、一緒に行ってくれた皆さんに心から感謝申し上げたい。(引用終り)
これでイスラエル国防視察団のイスラエルの全日程を終了し、テルアビブ空港にバス直行です。空港では出国手続き(厳しい検査は入国時と同様)終了後、時間があるので、団員はイスラエル国内の買物の税金の払い戻しや、追加の買物に時間を費やした。
テルアビブ空港出発は21:45、香港まで11時間の長旅です。遅い機内夕食とワインを飲んでから眠りに就きました。