はじめに
日本人は長い間の被服としてきものを纏ってきましたが、「着る」という行為に暑さ寒さから身体を守る「実用性」、裸ではおれない「羞恥心」、「装飾性」「異性を惹きつける」等の意味合いの他に、「装」という文字は「壮」と「衣」から成り立ち、衣服を身につけて元気になり、周囲に好感を与えるという配慮ある行為を指しています。生活の中に溶け込んだきものから生まれたことば「躾」「折り目正しい」「襟を正す」「辻褄を合わす」「慎ましい」「袖振り合うも多生の縁」など、理屈なしにきものを装うことにより精神性まで高め、立居振る舞いを美しくしていきます。日本には「道の文化」茶道、剣道、華道、柔道、香道、弓道、その他ございますが、「道」とは、自然の秩序にそむかず、人間装うという行為を「道」へと高められた提唱者「山中典士」会長の「装道」の和装礼法の中よりポイント的礼法・マナーをシリーズで紹介したいと存じます。
全文を読む:礼法とマナー(第一回)